広告研究『ワインショップのソムリエ新聞』チラシ
このカテゴリーでは、当社に投函されていた実際に運用されている広告の例を挙げて、その効果やレイアウト、デザインなどを研究してみます。
※広告に掲載されている会社・店舗と当社との関係性や、サービス・商品の批評の意図はありません。広告物としての研究となります。
※写真のチラシの著作権は、配布した各社に帰属します。
新聞風なデザインのチラシ
256mm * 181mm
こちらは2022年の1月にワインを購入したときに梱包されていたチラシです。 チラシの構成としてはとてもわかりやすく、1年の始まりに飲みたい縁起の良いワインとして3種類の商品が紹介され
デザインも新年を祝う華々しいイメージを用いており、効果的な広告といえそうです。ただ唯一問題があるとすれば、配布する期間です。
このようなネット通販のワインショップですと、年末年始の休業期間を除くとお正月に飲むワインは12月の半ばには発注しなければなりません。 このチラシが同封されていたのは1月の中旬ですので、もうすでに日本人の感覚からして1月の2週目になれば正月は終了と言うのが本音ではないでしょうか。
少し気が早い話になってしまいますが、新年に飲むべき米を広告するのであれば11月中に印刷完了して、12月1日から20日まで配布期間とするのが購買に対して効果的になりそうです。
見やすいレイアウトとは
手紙のような長文になる場合は、段落をブロック要素としてレイアウトしていかないと、しっかり読むのが難しくなりがちです。 特に横書きで長文になると、一番右に目が行った後に左に戻る時、行がずれて読んでしまうことがありストレスになりがちです。
それを予防するためには縦3列に区切って、新聞のように折り返して読ませることによってスムーズに長文を読むことができます。 また文章量があまりに多い場合は、途中で小見出しを1つつけることによって、頭が整理されて読みやすくなります。
このチラシに関しては、直接的に販売に結びつけるというよりは、普段の常連のお客様に報告するような形のチラシになっているので、優れた1枚だと思います。
特に生産者便りはニュージーランドの現地の生産者の言葉を翻訳して、それを日本語にして書き起こしていることがわかりやすくデザインされています。 ヴィンテージの手紙風な背景になっていて、飛行機のスタンプなどあることから、ぱっと見ただけでこれが海外の人からの便りであると言うことがわかります。
参考にしたい分かりやすいパンフレット・チラシ
必ずしもチラシは商品の販売に結びつけるわけではなく、イメージアップやお客様とのコミニケーションをするツールの1つとしても活用されます。
そういった意味では毎月楽しみに新聞を待ち、ボルダリングしたりどこかにしまっておけるようなコンテンツを掲載している本誌は優れた参考にしたいデザインだといえます。